2013年11月17日
二重まぶた手術における他院修正について

今回から2回にわたって、二重まぶた手術後の修正治療についてお話します。特に他院で手術された二重まぶた切開法の修正治療に関して詳細に述べたいと思います。
ルネッサンス美容外科医院は、「他院で行った二重まぶたの修正治療」にも力を入れています。二重まぶたの治療でも埋没法であれば、糸を抜去してかけ直すだけで比較的簡単に修正が可能なことが多いのですが、切開法の修正はやや煩雑な処理が必要です。当院の二重まぶた切開法は、本来の二重まぶたと同様な解剖構造を作成するので開眼時、閉眼時とも自然ですが、多くの美容外科で行われている二重まぶた切開法は、前近代的な方法と言わざるを得ません。他院で切開法による二重まぶた治療を受けられた人の、ほぼ共通する悩みは以下のとおりです。
目を開けた時の皮膚の引き込みが強すぎて不自然な感じがする。
目を閉じた時に、凹凸がある。
希望した二重の幅より広い。
当院に、他院で受けた二重まぶた切開法の相談のために来院される方のほとんどが、上記(1)〜(3)の全問題を抱えています。
まず、そもそもなぜ彼らは二重まぶたの治療で「埋没法」ではなく「切開法」という手段を選択したのでしょうか。理由としては、次のようなことが挙げられます。
何度も埋没法を受けたが、消えてしまったので消失しない方法として切開法を選択した。
まぶたの解剖学的な理由から、埋没法の適応がないため切開法で受けた。
1. まぶたが腫れぼったいので埋没法単独処置では不自然な結果になるので、腫れぼったさを改善させるとめに脂肪や結合織を除去する必要があるので切開法を選択した。
2. 加齢によるまぶたの皮膚のたるみが多く埋没法単独処置では不自然な結果になるので、皮膚のたるみを切除する必要があるので切開法を選択した。
(a)の理由の人は、「消えない二重まぶた」を希望し、(b)の理由の人は、「埋没法では形成することができない美しく自然な二重まぶた」を希望したから「切開法」を選んだということです。しかし(a)の理由の人で、「消えなければどんなに不自然な二重まぶたでもかまわない」という人はもちろんいないはずです。優先順位的には「消えない二重まぶたにする」ことが先かもしれませんが、「自然で美しい二重まぶたにする」ということは当然の期待事項になっているのです。(b)の理由の人たちは、「消える消えない」ということが論点ではなく「自然で美しい二重まぶたを作成するためには埋没法は絶対的不適用」という医学的理由のためにわざわざ「切開法」を受けたのであって「消えない二重まぶた」にしたいというより「自然で美しい二重まぶたになる」ということが優先希望のはずです。ところが、いくら「自然で美しい二重まぶた」が得られたとしても、その二重が消えてしまう可能性が埋没法並みなら敢えて高い手術費用を出してまで「切開法」を選択するでしょうか。医学的な理由で費用が高い「切開法」を選択せざるを得ないが「消えない二重まぶた」になるから良しとしよう、と考えていたはずです。
つまり、二重まぶた形成のために「切開法」を選ぶということは 、その理由が何であれ「消えなくて、かつ自然で美しい二重まぶた」を期待しているということです。
ところが多くの美容外科の医師は、「切開法」は「消えない二重」を作るということしか手術目的として認識していない傾向にあります。二重まぶた形成の「切開法」を受ける本来の醍醐味は、埋没法では得られない美しい二重まぶたを作る事ができることなのに、おかしな話です。しかし、多くの美容外科医が、指導医に教わったという理由で盲目的に行っている「切開法」では、いかにその医師に「自然で美しい二重まぶた」を形成しようという気持ちがあったとしても、僕は不可能だと考えます。根本的に「切開法」の手術方法を変えない限りは、「従来の切開法」では最初に挙げた(1)から(3)の問題点が必ず生じてしまうのです。(次回に続く)
